すとろべりぃパフェ

□卒業
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リノ「ボーリング?」




いきなりの提案に驚いて聞き返した。




高井「そう!卒業式が終わったらみんなで行こうぜ!」

有希「そういうのって前もって予定しとくもんでしょ?どうして当日に言うのよ」




呆れながら言う有希の隣であたしは小さく笑う。


そう、今日は桜上水中学の卒業式。
竜也を始め、あたしたちサッカー部3年は今日で中学校生活最後になる。




高井「いいだろ、別に!行きたくなったんだよ!!」

シゲ「ええやん、暇やし。なぁ、たつぼんも行くやろ?」

竜也「そうだな。特に予定もないしな」




急な誘いではあったけど、メンバーが集まりつつある状況に高井は嬉しそう。




リノ「あたしも行こうかな。でも高井、大丈夫なの?試験は終わったけど、発表まだじゃない。遊んでていいわけ?」




あたしの言葉にビクっと肩をゆらし、高井はみるみるうちに顔が青ざめていく。
「ははは」とその隣で笑っている森長も汗だくだ。




高井「それを言うなら工藤だって同じだろ!」

有希「あんた誰に言ってんのよ。リノが落ちるわけないじゃない」

リノ「やだっ!有希ってば嬉しいこと言ってくれるじゃない!」

森長「そういえば、工藤はどこの高校受験したの?」




有希の言葉に感動していると森長が聞いてきた。




竜也「俺もまだ聞いてない。一体どこ行くんだよ?」




真剣な顔をして竜也が聞いてくる。


あー…この顔はちょっと怒ってるな…




リノ「んー…落ちてたらやだし、合格したら教えるってことで!」

高井「なんだそりゃ。お前ならそんな心配いらないだろ?」

リノ「そんなことないって!それに、竜也もそんな恐い顔しないで。大事ないとこにずっと秘密にするつもりなんてないから」




不機嫌な竜也に笑って言う。

竜也はあたしのいとこだけど、家族のように大切に思ってくれてる。

言えないわけじゃないんだけど、まだ秘密にしていたいんだよね。


あたしの言葉に納得してくれたのか、「わかったよ」とため息をつきつつ答えてくれた。







香取「あっ!佐藤くん、工藤さん、やっぱりこのクラスにいたのね!もうみんな並んでるのよ!早く、早く!!」




竜也のクラスで話していると担任の夕子ちゃんが呼びにきた。



そういえば、整列までに戻るように言われてたんだっけ…




リノ「ごめん、夕子ちゃん!ほら、シゲ行くよ!」

シゲ「たるいわぁ〜」




「またあとでね」とみんなに告げ、めんどくさそうなシゲを連れて自分のクラスに戻る。

その後、森長と高井も教室へと戻った。




竜也と有希も自分のクラスが入場の用意をし始めていることに気付き、移動しながら話す。




有希「水野さぁ、いい加減リノ離れしなさいよ」

竜也「なっ!なんだよリノ離れって」

有希「そのまんま。いつまでもそんなんじゃリノに嫌われるかもよ」

竜也「何言ってんだ!俺はただリノが心配なだけだ」

有希「(当分直りそうもないわね…)」




竜也の過保護っぷりに、呆れる有希だった。




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